地熱発電は自然エネルギーの中で、安定した発電が可能なエネルギーである。したがって、地熱資源が豊富な我が国においては地熱発電事業の推進は非常に重要である。しかしながら、日本国内において地熱発電の事業化は1970~1980年代に思っていたほど進んでいない。この問題は、資源開発の難しさ、温泉事業との競合、国立公園などの規制などと言われているが、それだけではない。有望地域の特定や事業化計画の問題などが課題として挙げられる。
平成20年頃から温泉地における未利用高温温泉水や蒸気を利用して発電をしようという機運が高まり、長崎県小浜町、長崎大学の協力を得て、株式会社エディットが環境省の委託事業として250kWのバイナリー発電実証を行った。これを契機に、事業としての温泉発電も本格化した。